どうも、ながです。
5月を迎えて暖かい日が続くようになり、野鳥たちが巣作りに励んでいるところをよく見かけるようになりました。
そこで疑問が湧きました。
「鳥によって繁殖期が違ったりするのかな?」
調べてみるとやはりほとんどが暖かい時期に繁殖期を迎えるそうですが、この記事ではスズメやメジロなどの身近な野鳥の繁殖期について15種まとめて書き出していきます!
繁殖期や習性を知れば、観察ももっと面白くなります。
それと、繁殖期の野鳥たちはとても敏感です。巣に近づきすぎたりしてストレスを与えてしまうと巣を放り出してしまう事があるので、きちんと距離を取って双眼鏡や望遠レンズを付けたカメラなどで観察してくださいね。
安価なのに軽量で持ち運びやすく、視界もクリアな双眼鏡もあります。以下のリンクからチェックしてみてくださいね。
これらを使って、そっと野鳥たちを応援しつつ、観察を楽しみませんか?
この双眼鏡を実際に使ってみたレビューも書いていますので参考にしてください。
保存版!初心者でも観察しやすい野鳥15種の繁殖期と行動まとめ
繁殖期とは
野鳥の繁殖期はいつなのかと聞かれれば、だいたいは春先から夏にかけての暖かい時期になりますが、種によっては通年繁殖が可能だったり、冬にも繁殖をしたりします。
基本的に5~9月くらいは繁殖期って捉えておけば問題なさそうです。
繁殖期になると見られる行動
繁殖期になると、野鳥たちも普段と変わった行動をし始めます。
わかりやすいのが「さえずり」です。歌うように鳴くアレですね。
人が聴いても綺麗だなぁと思う鳥達のさえずり。これはオスがメスに対してアピールしているのです。
沢山さえずってメスを呼び込むのですね。今これを書いている部屋の窓の外でもシジュウカラがさえずっています。
それから、巣材となる木の枝や羽毛などを咥えている野鳥も見かけるようになります。
これから巣を作って卵を産んで、子育てをする準備ですね。
他にも求愛給餌(きゅうあいきゅうじ)なんてものもあります。
これは、オスがメスに対してする行動で、メスともっと親密になるためであったり、オスがきちんと餌を取って来れるよってアピールをするためだとも言われています。
人で例えると、ちゃんと稼げるから安心してくれって言ってるような感じでしょうか。
野鳥たちはお互いにしっかりとしたコミュニケーションを取って、繁殖に臨んでいるのですね。
この時期に気を付けること
野鳥にとって繁殖期はとても忙しく、気を抜けない時期です。
そのため、人間や他の野生動物が巣に近づきすぎてストレスを与えてしまうと繁殖活動の妨げになってしまうのです。
野生動物なら仕方がない面もありますが、私たち人間は距離を置く事ができますよね?
例えば、都市公園などでも繁殖が認められている猛禽類で、オオタカという野鳥がいますが、彼らはとても繊細で、人が近づいてしまうと営巣放棄(卵も雛も捨ててしまうこと)してしまうと言われています。
なのでもし、たまたま巣を見つけても、近づきすぎないようにそっと見守ってあげてくださいね。
身近な野鳥の繁殖期まとめ 街中の鳥編
ここからは本格的に身近な野鳥の繁殖期をまとめていきます。
スズメやメジロなど、公園に行けば見られるような街でも見かける身近な野鳥を選びましたので、参考にしてみてくださいね。
スズメ
日本で見られる野鳥の代表と言っても良いほど親しまれていてどこにでもいるスズメさん。
3月頃から繁殖期に入り、9月頃まで続きます。
早ければ年に3回も子育てをするのだとか!
巣を作る場所は人工物の隙間を好む事が多く、屋根の隙間や雨どいなど、人が作ったけど人があまり見ない場所が多い印象です。
この時期には小さな枝や草、時には人が捨てた紙などを咥えているところを見かけますが、あれは巣材で、巣に持ち帰って丸っこくて柔らかい寝床を作るのです。
この前近所のアパートの屋根の隙間に入っていくスズメさんを見かけました。おそらくそこが巣なのでしょうね。しっかり周りを見て、安全を確認してからササっと入っていきましたよ。
メジロ
メジロさんは4月~7月頃が繁殖期。
巣の形は小さなお椀のような形で、木の細い枝の分かれ目に作ります。
巣材はクモの糸やコケ、樹皮や羽毛などを使いますが、これが芸術と言われるほど見事な巣を作るのです。
でも、いくら見事な巣だからと言って近づきすぎはダメです。そっと見守ってあげてくださいね。
とは言ってもメジロさんの緑色は、街路樹などに飛んできていても気付かないくらい葉っぱの色と同化している事があるので、目が合ってお互いにハッ!としてしまうなんてこともあります。
繁殖期だけは気を付けてみてくださいね~。
オナガ
綺麗な水色の羽に長い尾羽を持つオナガさんの繁殖期は5月~7月頃。
この頃は持ち前の「ギューイ」という鳴き声で盛んにコミュニケーションを取りながら群れのみんなで子育てをします。
木の上、高い所の枝分かれした部分に木の枝や枯れ草、時には人工物も使ってドーム状の巣を作り、群れのみんなで雛のお世話をします。
雛を育てるヘルパーがいるというのもオナガさんの特徴で、ヘルパーになるのはすで子育てを終えたオスや、独身のオスなんだとか。
群れで助け合って生きているところが本当に素晴らしいと感じます。
過去にオナガさんについてかなりがっつり書いているので、そちらも参考にしていただけたら嬉しいです!
ヒヨドリ
朝早くから大きな声で「ヒーヨヒーヨ」と鳴き叫んでいるのがこの子たちヒヨドリさん。
鳴き声はいつも大きいけれど、意外と警戒心は強く、人や自分より大きい鳥に対しては慎重になります。
当然、巣を作る際にも慎重で用心深く、木の枝の分かれ目に細い枝や草、樹皮などを使ってお椀型の巣を作ります。
繁殖期は4月~7月頃。
巣はパッと見では気付けないような目立たない場所に作る事が多く、見つけられたらラッキーかもしれませんが、近づきすぎはダメ、絶対。ですよ。
キジバト
「デデーポッポー」と言えばこの子たちキジバトさんです。
繁殖期と言われればピークは4月~7月頃なのですが、この子たちは一年中繁殖をすることが可能なのです。
というのも、ハト類の仲間は「ピジョンミルク」という物質を体内で生み出し、それを雛に与えて子育てをするため親が十分に食事を摂れてさえいればいつでも子育てが可能なのです。
巣は心配になるほど雑な作りの事が多く、木の枝を持ってきてそれっぽく並べただけのような簡素な作り。
巣を作る場所は樹上や人の家のベランダにも作る事があるようです。
春先にはつがいで仲良く並んで電線に留まっていたりするので微笑ましいですよ。
ドバト
街にいるハトと言えばこの子たち、ドバトさんです。
ドバトさんも年中繁殖可能で、ピークは春先(3月~6月)です。
ドバトさんは人工物にも平気で巣を作ります。
エアコンの室外機の下やベランダ。高架下などで木の枝を重ねただけの簡素な作りの巣を作って繁殖します。
昔勤めていたお仕事中に、戸建ての屋上にある太陽光パネルの下に巣を作られていたのを見た事があります。
それから団地の最上階の軒下にもありましたね。
通年繁殖できるという事もあって、ドバトさんはかなり繁殖に関しては強い子たちなんだなと感じます。
ハシブトガラス
都市部で最も目立つカラスといえばハシブトガラスさんです。
ゴミを漁って散らかすため人々には嫌われがちですが、本来は森林に住んでいた種なのです。
そんなハシブトガラスさんたちの繁殖期は3月~8月頃とされていて、木や電柱の高いところに木の枝や針金ハンガーなどを組み合わせてお皿のような形の巣を作ります。
巣に近づくと警戒されますし、人の特徴を覚えます。雛や卵を守るために人に攻撃する事もあるので観察は遠くからしましょう。
ハシボソガラス
同じくよく見かけるカラスがハシボソガラスさん。
ハシブトガラスさんよりも少し頭が良いなんて言われていますね。
そんなハシボソガラスさんの繁殖期は3月~7月頃。
巣の形はハシブトガラスさんと似ています。
攻撃性はハシブトガラスさんほどではないらしいですが、それでも巣に近づけば攻撃される可能性はあります。
この期間は注意して観察するようにしてくださいね。
身近な野鳥の繁殖期まとめ 水辺の鳥編
今度はちょっとしたお散歩で出かけるような川や池などの水辺で出会える野鳥の繁殖期をまとめました。
水鳥が好きという方もかなりいらっしゃるので参考になれば幸いです!
カルガモ
日本においては最も身近なカモと言えるカルガモさん。
繁殖期は4月~7月頃とされ、巣は水辺が近い草むらや藪の下の乾いた場所などに作られ、浅く窪んだところに草や葉っぱを敷き詰めて作ります。
雛が孵化したらすぐに水辺にお引越しをするのですが、これがニュースやSNSでほっこりさせてくれる「カルガモのお引越し」なんですね。
お引越しを見られるほど人の生活圏に近いところで子育てをするので、見つけたら近づきすぎずにそっと見守りましょう。
カイツブリ
よくカモの子供と間違えられる小さな水鳥。カイツブリさんは繁殖期にはSNSを賑わせます。
繁殖期は4月~7月頃。時期が来ると水辺の草やヨシなどを使い、水に浮かぶ巣を作ります。
そして話題となる最大の理由が、カイツブリさんは自分の子供たちを背中に乗せて移動するのです!
これがなんとも愛らしく、微笑ましい親子の光景を見せてくれるので、見られたらラッキーです。そっと観察しましょう。
アオサギ
アオサギさんは日本にいるサギ科の仲間で一番大きなサギです。
こんなに大きな鳥にも関わらず、繁殖は意外にも木の上で行います。しかも集団でコロニー(集団繁殖地)を作り、サギの仲間同士で繁殖をするのです。
繁殖期は2月~9月頃とされていて、2月頃から巣作り、4月、5月頃には産卵と忙しく繁殖活動をしているようです。
木の枝などを積み重ねた巣を木の上に作り、そこで産卵し、繁殖します。
川の中州などでも繁殖している事例があるそうです。
それにしても、いつも川などでピタッと立っているアオサギさんが木の上に巣を作るってのは意外でしたね。
コサギ
白鷺(しらさぎ)というのは実はコサギ、ダイサギ、チュウサギなどの白い身体をしたサギ類の総称って知っていましたか?
その中でも今回は、住宅地に近い小川などでも見かける事があるほど、白鷺の中でも最も見かけるコサギさんについてです。
コサギさんの繁殖期は4月~8月頃。
営巣場所はアオサギさんと同じく樹上で、木の枝などを使った皿状の巣を作ります。
サギの仲間たちは繁殖期になると飾り羽が付いたり、クチバシや目先などの色が変わったりする(これを婚姻色と言う)ので、巣に近づきすぎないながらも要チェックです!
ハクセキレイ
この子を街中編に入れるべきか悩んだのですが、ハクセキレイさんは水辺にいることも少なくないのでこちらに入れさせていただきました。
街中でも見られるし、川辺や大きな池などに行くとより見つけやすいハクセキレイさん。
繁殖期は5月~7月頃。巣作りはオスとメスの共同で行い、水辺や人の家の軒下などの人間の生活環境に近い、それでいて人目に付きにくい場所を選びます。
巣材は草や落ち葉、枯れ枝などを使い、お椀型の巣を作ります。
ハクセキレイさんはコンビニの駐車場などにもよく出没するあたり、人間の使い方を熟知しているのかもしれませんね。
オオバン
黒い身体に白い額版(おでこにある角質化した突起で、オオバンやバンなど一部の鳥類にある)を持ったクイナ科の鳥です。
川や都市公園の池などの水辺によくいます。
オオバンさんの繁殖期は4月~9月頃とされ、営巣場所は浅い水辺で枯れ草や水草などを積み上げてお皿のような巣を作ります。
意外と知られてはいませんが、都心の川にもよくいるので見てみてくださいね。
バン
オオバンさんと同じくクイナ科の鳥で、オオバンさんより少し小さめ。額版は赤く、クチバシの先端は黄色い可愛い水鳥さんです。
都市公園の池などでも見られるのですが、オオバンさんよりは見つけにくい(数が少ない)印象があります。
バンさんも繁殖期は4月~9月頃とされ、巣はオオバンさんと似たような枯れ草などを使ったお皿のような巣を作ります。
バンさんの赤い額版は意外と目立つのですが、知らない人も少なくないので初めて見たら驚くかもしれませんね。ぜひ探してみてください。
保存版!繁殖期早見表
今回解説した野鳥の繁殖期早見表です。
観察のお供に。参考になれば幸いです!
もう一つ観察のお供に、私も愛用している野鳥図鑑がコチラ↓
写真付きで、似ている鳥の比較や解説もイラスト付きで分かりやすく、初心者にも熟練者にもおすすめの一冊です!
街中でよく見かける野鳥(8種)
| 名前 | 繁殖期 | 巣の特徴 | 観察ポイント |
|---|---|---|---|
| スズメ | 3月〜9月 | 屋根のすき間や木の穴に巣を作る | 「チュンチュン」という声が聞こえたら近くに巣があるかも |
| メジロ | 4月〜7月 | 枝の股に丸く編んだカップ状の巣 | 巣材をくわえた姿を見たら、巣作り中の合図 |
| オナガ | 5月〜7月 | 木の高い枝に枝や毛を使って巣を作る | ギューイギュイという鳴き声で集団行動が目立つ |
| ヒヨドリ | 4月〜7月 | 木の枝に雑な感じで作るカップ型の巣 | 親が盛んに虫を運ぶ姿が見られる |
| キジバト | 通年(4月〜7月がピーク) | 枝を並べただけの簡易な巣 | 電柱の上や庭木など人の近くにもよく営巣 |
| ドバト | 通年(特に春〜秋) | ビルの隙間や橋の下など人工物が多い | 都会の定番。つがいで仲良く行動する |
| ハシブトガラス | 3月〜8月 | 木や電柱の上に大きな枝でしっかりした巣 | 営巣中は警戒心が強くなるので近づきすぎ注意 |
| ハシボソガラス | 3月〜7月 | 木の上に枝で作る。やや粗め | 地上での行動も多く、人との距離が近い |
水辺で見られる野鳥(7種)
| 名前 | 繁殖期 | 巣の特徴 | 観察ポイント |
|---|---|---|---|
| カルガモ | 4月〜7月 | 草むらや低木の下に地上の巣 | ヒナを連れて行列で歩く姿が名物 |
| カイツブリ | 4月〜7月 | 水に浮かぶ巣を草で編む | ヒナが親の背に乗って泳ぐ姿が見どころ |
| アオサギ | 2月〜9月 | 高木に大きな枝で巣を作る | コロニーを作って集団で繁殖 |
| コサギ | 4月〜8月 | 木の上に枝で作る。集団営巣あり | 飾り羽が伸びる繁殖期は特に美しい |
| ハクセキレイ | 5月〜7月 | 石垣のすき間や橋の下などに巣 | 尾を振りながら歩く姿で見つけやすい |
| オオバン | 4月〜9月 | ヨシなどで作った浮巣 | 黒い体と赤い顔の雛が個性的 |
| バン | 4月〜9月 | 水辺の草むらに浮巣を作る | 赤い額と黄色いくちばしが目印 |
おわりに
今回はごく身近に見られる野鳥15種の繁殖期について書きました。
意外と知らない野鳥たちの生活の中で最も繊細な時期が繁殖期。
観察もより面白くなる時期ですが、その観察や撮影は非繁殖期と比べて慎重にならないと、鳥達の生活を脅かす事に繋がりかねません。
適度な距離で、そっと見守るように観察や撮影をさせていただきましょう。
また、こんな鳥の繁殖行動を見かけたとか、不思議な行動をしていたとかをコメントで教えていただけたら嬉しいです。
節度を守って楽しく観察に行きましょう!
私のXアカウントでは日頃撮影した野鳥(オナガ多め)の写真や動画を投稿しているのでぜひ見て行ってください。
それでは、また!







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